日本看護協会では、認定看護師という資格を設けています。それぞれの分野で、高いレベルの看護技術や知識を持つ看護師だけが取得できるものです。感染管理認定看護師は、その中の一つで、感染予防や管理システムの構築、医療関連感染サーベイランスの実践などが主な役割となっています。スキルアップを目指す看護師にとって、価値のある資格だと言えるでしょう。この資格を取得するには、まず日本の看護師免許を取得しておく必要があります。また、その後実務研修を5年以上受け、そのうち3年以上は感染症分野での実務研修である必要もあるのです。そして、認定看護師教育機関へ入学して修了すると、認定審査を受けられるようになります。
また、感染管理認定看護師として高いレベルを保持するため、資格を取得した後も5年ごとに更新審査が必要とされています。そのためには、5年間の間に、2,000時間以上の看護実践時間を達成していることが欠かせません。さらに、学会や研究会への参加や雑誌発表の研修実績などを行い、更新のために必要なポイントを獲得しておくことも求められています。感染管理認定看護師という資格は、一度取得したら終わりではなく、感染症対策に高い意識を持ち、常にスキルアップを図る努力が求められます。資格の取得を目指す際は、感染症対策に対する興味や意識などを見直しておくと良いでしょう。
また実際に感染症が発生した際は、中心的な立場となって、感染症対策の立案や実践を行っていくため、高いコミュニケーション能力も大切です。